アメリカの大学と一括りに言っても選択肢は豊富です。豊富すぎると言っても過言ではないです。どのように自分に合った大学を見つけるのか、今回はそのチップをお届けします。
多くの学生が「どの大学に申し込むべきか?」や「何校に申し込むべきか?」悩んでいます。勿論、ハーバード、イェール、スタンフォード、UCLAなどの有名な学校は知っているかもしれませんが、これらの学校をどのように区別し、他にどんな選択肢があるかを知らないかもしれません。 残念ながら、選択する際十分な情報を持っていない家族は、大学リストを作る際次の2つのエラーを犯しがちです。
- あまりにも多くの学校に申し込む: 25以上の学校に申し込んだという話もあります。これは、限られた時間と注意を考えると各申請の品質が低下する不適切な戦略です。
- 馴染みのある学校にだけ申し込む:耳にしたことのある有名な大学だけに申し込むことがあります。その場合、同じくらいまたはそれ以上に適している大学に申し込む機会を逃してしまいます。名門大学でさえ生徒には馴染みがないことがあります。例えば、ハーバードやスタンフォードでビジネスを学びたいと考えている学生が、ペン大学やシカゴ大学がそれらの名門州立大学よりも優れていることに気がつかなかったケースも挙げられます。
より良い戦略は、大学を徹底的にリサーチし、バランス(「リーチ」、「ターゲット」、「セーフティ」校)のある大学リストを作成するだけでなく、自身が通いたいと感じる学校だけを含めるようによく考えられた決定をすることです。
申請校の数
どこに応募すべきかも大切ですが、何校に応募すべきかも重要です。
申請校の数を増やせば、必然的に合格の可能性も高まります。けれど、4年大学の入学に関しては、医学部や他の競争の激しい大学院の入学とは異なり、どこに受かるかではなく、どこに入学するかが問題となってきます。
以下の構成で9〜12の大学リストを作成することをお勧めします。
- 2〜3つの「安全」な大学: 安全な大学は、自身のGPAとACT/SATのスコアが合格ライン75%を上回っている学校です。
- 4〜6つの「目標」大学: 目標大学は、自身のGPAとACT/SATのスコアが合格ラインの50%から75%の間にある大学です。
- 3つの「リーチ」大学: リーチ大学は、自身のGPAとACT/SATのスコアが合格ラインの25%から50%の間にある大学です。
(オプション) 1つの「難リーチ」大学: 難リーチ大学は、自身のGPAとACT/SATのスコアが合格ラインの25%以下に位置する学校です。ただし、受かる可能性は非常に低いです。
(注意:カリフォルニア大学(UC)に応募している場合、「個人の洞察の質問」として知られるエッセイ課題を使用するため、リストとは別途で数えても問題ありません。
受け入れ率が10%以下の大学、アイビーリーグなどは、難リーチと見なすべきです。膨大な課外活動のプロフィール、高レベルのエッセイ、専願などの申し込みは入学の可能性を高めるのに役立ちますが、これらの大学は完璧な成績とテストスコアを持つ学生でさえも定期的に拒否するため、目標校として分類するのは難しいでしょう。
前述のように、実際に出席したいと思っている大学以外に申し込むケースが頻繁に見られます。そのような場合、安パイ校や、自身にとっては魅力のない大学に応募しており、そこに実際に出席したいという願望はありません。しかし、自身が魅力を感じない大学を含める理由はありません。
GPAとテストスコアだけがどれだけ入学しやすいかを決定する唯一の要因ではないからです。
成績とテスト結果はすべてではありません。大学は包括的な入学を実践しており、入学の決定をする際には、生徒のバックグラウンド、エッセイなどの文才、課外活動の実績、個性を強く考慮します。
ただし、GPAとACTまたはSATのスコアは、学校の競争力を分類するための優れた基盤を示します。成績以外で合格率を上げるには、アプリケーションエッセイが最良です。
専攻、プログラム、環境
レベルとしては同じクラスの大学だとしても、それぞれが異なる専攻、プログラム、環境を提供しています。大学リストに加える前にしっかりとリサーチすることが重要です。
たとえば、Cornell大学とDartmouth大学を取り上げてみましょう。両者とも名門アイビーリーグ大学であり、郊外に位置しています。あなたが農業やホテル経営のキャリアを追求したい場合、Cornellは、他トップ大学が提供していない農業科学やホテル経営の専攻を提供しているため、より適しているかもしれません。
ジャーナリズムを追求したい場合、Medill School of Journalismがあるノースウェスタンのような学校も良い選択肢でしょう。
興味ある分野を事前に特定することで大学リストの選択肢を絞り込む作業が楽になります。
さらに、大学が提供する環境も決定する上で役立ちます。ここで言う「環境」とは、各校が提供する特異性のあるクラブ、競技部、ボランティア、コミュニティパートナーシップ、障害支援プログラムなどのすべての課外活動のための総合的な環境です。
また、選択した大学の各専攻やプログラムに関連する受け入れ率についてリサーチする必要があります。Niche College Admissions Calculatorは、専攻に関するデータに基づいた受け入れ率を算出する際非常に役立つツールです。
費用と奨学金
米国大学に通うための費用の上昇と、多くの家族が数年または数十年かかって返済することになる債務について。
College Boardによると、2010年から2011年までの10年間に、私立非営利4年制大学では18%、公立4年制大学では16%、公立2年制大学でも16%、大学の費用が上昇しました。
これらの増加により、現在おおよその価格は次のようになっています。
授業料と料金
私立非営利4年制:37,650ドル
公立4年制外州:27,020ドル
公立4年制州内:10,560ドル
公立2年制:3,770ドル
寮および食事
私立非営利4年制:13,120ドル
公立4年制(州内および州外):11,620ドル
公立2年制:9,080ドル
合計
私立非営利4年制:50,770ドル
公立4年制外州:38,280ドル
公立4年制州内:22,180ドル
公立2年制:12,850ドル
恐ろしい数字ですが、これが全容ではありません。公立大学は確かに低目の学費ですが、私立大学は通常多大な寄付を受けており、財政的不安のある生徒のニーズを満たすサポートを提供している場合があります。いくつかのPublic Ivy、例えばミシガン大学やUNC–Chapel Hillのような大規模な奨学金制度を持つ大学もこのカテゴリに含まれます。
留学生向けのサポートを提供している大学もありますので、希望校に問い合わせてみるのも良いでしょう。
長くなりましたので、残り3つのチップは次回に続きます!